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文学講義

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Lyrics
Lyricist : 水槽

Composer : 水槽

「そうか、そうか、つまり君は、

そんなやつなんだな。」

そうか、そうか。つまり君は、

鱗粉のついた手で僕に触れていた。

そうだ、そうだ。つまり君は、

明日の朝にでも虎になっているだろう。

まったく高尚な愛の理論家、

そっちこそ迂遠な愛の実際家、

活字中毒といえば聞こえはいい。

演じたがってる文学講義、

内実のない教科書通り、

気が済むまで付き合うよ。

どうか、どうか。その掌で、

鱗粉のついた手で僕に触れないで。

そうだ、そうだ。ずっと君は、

そんなやつだったな。

そうか、そうか。つまり君は、

カムパネルラを見失ったようだ。

そうだ、そうだ。つまり君は、

ほんとうのさいわいなんて求めていなかった。

絶対に相通ぜざるもの、

氷炭相容れざるもの、

これら全ての引用に意味などない。

演じたがってる文学講義、

内実のない教科書通り、

気が済むまでは。

「こんな夢を見た。」

百年待てなかった。

どうか、どうか。その掌で、

鱗粉のついた手で僕に触れないで。

そうだ、そうだ。ずっと君は、

そんなやつだったな。

締めくくる、「神様みたいないい子でした」

美化して、気化して。

なんだそれって、

泣きたくなるような理屈ばかりで。

なぞる誰かの言葉を

いつか要らなくなるまで。